✍️ by かめきち|北海道在住・電気工事自営業/現場を知る目線で語る
正直に言う
💬 「今日来たばかりの派遣スタッフが、食品の検品をやっていい──そんな現場が今も普通に存在する」
本業の仕事が落ち着いたタイミングで、派遣に登録してコンビニ向けのおでん具・大根の検品作業に入った。1日だけの体験だったが、食品の現場を初めて見て、正直いろんなことが気になってしまった。
当日の現場で感じたこと
✅ 良かった点
スタッフの人たちは気さくで、声をかけてくれる人も多かった。現場の雰囲気は決して悪くない。悪いのは「仕組み」の話だ。
⚠️ 気になった点
- 教えてくれる人によって言うことがバラバラ
- 「こうやれ」「いや、こっちのやり方で」と複数人からそれぞれ異なる指示
- 標準マニュアルが口頭だけで共有されていない
- 当日初めて入ったスタッフがいきなり検品ラインに立つ
食品の検品は、傷・変色・形の異常・異物混入のチェックが主な目的だ。しかし現場経験ゼロ・食品衛生の知識もゼロの初日派遣スタッフが、その「品質の目」を1時間の現場説明だけで持てるわけがない。
食品の検品はなぜ重要か
異物混入の種類は大きく3つに分類される。
| 分類 | 具体例 |
|---|---|
| 生物由来 | 虫・髪の毛・骨・寄生虫 |
| 物理的異物 | 金属片・樹脂・ガラス・木片 |
| 化学的異物 | 洗剤・殺虫剤・潤滑油 |
消費者庁の事故情報データバンクには、コンビニおでんへの金属片混入で歯が欠けた事例も実際に記録されている。食品の異物混入は「見つけにくい」ものが多く、ベテランの目と知識が不可欠だ。
「誰が責任を持つべきか」問題
現行の食品衛生法・HACCP義務化(2021年〜全事業者適用)では、食品を扱う事業者は「危害要因分析と重要管理点の管理」を組織として行う義務がある。
📌 HACCPの原則:ゴールは「検査で問題を発見する」ではなく「工程管理で問題を出さない」こと。
だとすれば、重要な検品ポイントの最終確認は、HACCPを理解した社員が担うべきというのが筆者の考えだ。
- 派遣スタッフの活用は否定しない
- ただし「初日から無教育で検品を任せる」は管理体制の問題
- 教え方がバラバラ=標準手順書(SOP)が機能していない証拠
現場のリアルな声(SNS・口コミ)
「食品工場に派遣で入ったけど、教えてくれる人によって言うことが全然違う。どれが正解かわからなくて不安だった」(食品工場体験談ブログ)
「繁忙期は付きっきりで教えてもらえず、頭に叩き込んで必死で覚えた。メモも持ち込めないのでキツかった」(はてなブログ 工場体験談)
「派遣でいきなり品質チェックをやらされたが、基準が曖昧で何が正解か誰も教えてくれなかった」(知恵袋 体験談)
「正社員・パート・派遣の立場の違いや教え方のズレが不満につながることは珍しくない」(食品工場の人間関係メディア記事)
かめきちの本音
「電気工事では、無資格者が電気工事をしてはいけない。食品の検品にも、同じくらいの”専門性への敬意”が必要じゃないか。命に関わる仕事は、コスト削減の道具にしてはいけない。」
現場で働く人たちは真面目だった。問題は人ではなく構造だ。食の安全を守るためのコストを、誰がどこで負担するのか──消費者が「安い・便利」を求める限り、この問いは続く。
食品衛生・HACCP入門に役立つ本
食品安全に関心が出た方、これを機に基礎を学んでみるのもいい。
⚠️ 本記事は筆者の実体験と公開情報をもとにした意見コラムです。特定の企業・施設を指すものではありません。食品衛生に関する法令情報は 消費者庁公式サイト でご確認ください。
