
「とりあえず両方入れとけばOK」──そう思ってませんか?
実は、使い方を間違えると”入れた意味ゼロ”になります。
ワッシャーとは?まず基本を押さえよう
ワッシャー(座金)とは、ボルトやナットと母材の間に挟む薄い板状のパーツです。「ただの金属の輪っか」に見えますが、現場ではこれが締結の命運を握るといっても過言ではありません。
大きく分けると2種類あります。
| 種類 | 別名 | 形状 | 主な目的 |
|---|---|---|---|
| 平ワッシャー | 平座金 | 平らな輪 | 面圧の分散・母材保護 |
| バネワッシャー | スプリングワッシャー・ばね座金 | 切れ目入りのねじれリング | 緩み止め・脱落防止 |
平ワッシャーはこんな時に使う
平ワッシャーの本質は「力を広く逃がす」こと。ボルト頭やナットが小さいと、母材に食い込んだり、穴が大きすぎてスカスカになる——そんな時に絶大な力を発揮します。
✅ こんな場面で必要です
- 木材・樹脂・アルミなど軟質の母材にボルトを締める時
- ボルト穴が大きすぎてナットが抜けそうな時
- 締め付け面を傷つけたくない時(電気ボックスのパネルなど)
- 面圧を均一に分散させたい機械接合部
📌 電気工事の現場では? キュービクルや分電盤のアース端子、制御盤の取付ネジなど、アルミや鉄板に締める箇所でほぼ必須。締め付けトルクが集中すると板が変形するため、平ワッシャーで面圧を逃がします。

バネワッシャーはこんな時に使う
バネワッシャーの役割は「緩みにくくする」こと。リング状の金属に切れ目とねじれを入れた構造で、締め付けた際にバネのように反発し、ボルト・ナットが戻ろうとする力に抵抗します。
✅ こんな場面で必要です
- 振動が多い機械・設備(モーター・コンプレッサー周辺など)
- 屋外や温度変化が激しく熱膨張・収縮が起きやすい箇所
- 施工後に点検頻度が低い取付部
- 定期的な増し締めが難しい場所
⚠️ 知っておきたい落とし穴 バネワッシャー単体は「完全な緩み止め」ではありません。高振動環境や滑り条件が強い場合は、ロックナット・ダブルナット・ネジロック剤との併用が現場の正解です。(参照:JIS B 1251・各種締結研究)

取り付け順番、これが正解!
現場でよく聞く「どっちを先に入れるの?」問題。答えはコレです。
母材 → 平ワッシャー → バネワッシャー → ナット
💡 バネワッシャーはナットのすぐ下が定位置。平ワッシャーの上に乗せてから締める。ボルト頭側にも平ワッシャーを入れる場合は「ボルト頭→平ワッシャー→母材」の順。
ワッシャーの素材選び、屋外は要注意
| 素材 | 特徴 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| 鉄(ユニクロメッキ) | 安価・一般用途 | 屋内・乾燥環境 |
| ステンレス(SUS304) | 錆びにくい・耐食性高 | 屋外・海沿い・水回り |
| 真鍮 | 導電性あり・柔らかめ | 電気端子・精密機器 |
北海道の現場は融雪剤(塩化カルシウム)の影響で腐食が早い。屋外施工は迷わずステンレス選びが鉄則です。
SNS・現場の声
「バネワッシャーだけ入れてたら振動でナットが飛んだ。平ワッシャーと併用してから安定した」 「スプリングワッシャー、軽い振動なら十分。ただし高振動はロックナットに変えた方が確実」 「電気工事でアース端子に平ワッシャー忘れたら板に食い込んで大変だった…」
DIYerから電気工事士まで、「両方の役割を理解して使い分ける」という声が多数。「とりあえず入れとく」から「意図して選ぶ」へのステップアップが現場の質を上げます。
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まとめ:迷ったらこのフローで選ぶ
Q. 母材が軟質 or 穴が大きい?
→ YES → 平ワッシャー を入れる
Q. 振動がある or 増し締めしにくい?
→ YES → バネワッシャー を追加
Q. どちらも当てはまる?
→ 両方セットで「平ワッシャー → バネワッシャー → ナット」
「なんとなく使う」から「意図して使う」
その差が、現場の仕上がりと信頼に直結します。

