
ネット回線を契約したのに「思ったより遅い…」って経験、ありませんか?実は、ルーターやモデムを繋ぐLANコネクタの種類が、通信速度やノイズ耐性に驚くほど大きな影響を与えています。
最新の光回線は10Gbps級のスピードを誇りますが、古いLANコネクタを使っていると、その性能を全く引き出せないんです。今回は、プロも知っておきたいLANコネクタの選び方を、わかりやすく解説します。
LANコネクタの規格「カテゴリ」が全てを決める
LANケーブルには**カテゴリ(Cat)**という規格があり、コネクタの性能もこれに準じます。数字が大きいほど高性能で、通信速度や周波数帯域が広がります。
主なカテゴリの性能比較
| カテゴリ | 最大速度 | 周波数 | 用途 |
|---|---|---|---|
| Cat5e | 1Gbps | 100MHz | 一般家庭・小規模オフィス |
| Cat6 | 1Gbps | 250MHz | 安定したギガビット通信 |
| Cat6A | 10Gbps | 500MHz | 高速回線・業務用 |
| Cat7 | 10Gbps | 600MHz | 工場・ノイズ環境 |
| Cat8 | 40Gbps | 2000MHz | データセンター級 |
💡 補足ポイント
- Cat5e:家庭用なら十分
- Cat6A以上:10Gbps回線を活かすなら必須
- 高カテゴリほど:ケーブルが太く硬くなり、価格も上がる
🏢 Panduitとは
- 1955年創業の米国企業で、ネットワーク配線・電気配線のグローバルメーカー。
- 社名は「Panel(盤)」+「Conduit(継手)」を組み合わせた造語。
- 日本法人は1974年設立で、LANケーブルや結束バンドを中心に展開。
業務用や信頼性重視の現場では「Panduit一択」
詳しく知りたい方はこちらから公式情報をご覧ください。
RJ45コネクタ:LANケーブルの標準規格
現在、ほぼ全てのLANケーブルで使われているコネクタがRJ45です。8本のピンを持つこのコネクタは、Cat5eからCat8まで幅広く対応しています。
RJ45の特徴
- 互換性抜群:ほとんどの機器に対応
- 最大速度:コネクタ自体は100Mbps~40Gbpsまで可能
- カテゴリ依存:ケーブルのカテゴリで性能が決まる
ただし、Cat7以降は本来GG45やTERAという特殊コネクタを使う規格なのですが、市販品のほとんどはRJ45を採用。理由は互換性と入手性の高さです。
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シールド処理がノイズ耐性を劇的に向上させる
LANコネクタの性能差を生むもう一つの要素がシールド処理です。ケーブル内部を金属箔や編組線で覆うことで、外部からの電磁ノイズを遮断します。
UTPとSTPの違い
UTP(Unshielded Twisted Pair)
- シールドなし
- 安価で柔軟性が高い
- 家庭用に最適
STP(Shielded Twisted Pair)
- シールドあり
- ノイズ耐性が高い
- 工場やサーバールーム向け
注意点:STPは万能じゃない
STPケーブルは、適切にアース処理しないと逆にノイズの影響を受けやすくなります。シールドがアンテナのようにノイズを拾ってしまうんです。Cat7以上を使う場合は、機器側もSTP対応であることを確認しましょう。
通信速度への影響:実測データが示す真実
カテゴリの違いは理論値だけでなく、実際の通信速度にも影響します。
ベンチマーク結果
- Cat5e(1.5m):平均9.55Gbps
- Cat6(2.0m):平均9.81Gbps
短距離では大差がないように見えますが、長距離になるほど差が顕著に。Cat6Aは100mでも10Gbpsを維持できますが、Cat6は55mまでしか対応していません。
どのカテゴリを選ぶべき?用途別ガイド
一般家庭・在宅勤務
→ Cat6がコスパ最強。ギガビット回線なら十分。
10Gbps光回線契約済み
→ Cat6A一択。将来性も考えて。
工場・オフィス(ノイズ多め)
→ **Cat7(STP)**で安定性を確保。
データセンター・プロ用途
→ Cat8で最高速を実現。
まとめ:LANコネクタ選びは通信環境の土台
LANコネクタの種類は、通信速度とノイズ耐性に直結します。高速回線を契約しても、古いCat5eのままでは性能を引き出せません。
覚えておきたいポイント
✅ カテゴリが高いほど速度・周波数が向上
✅ RJ45は汎用性が高いが、カテゴリで性能が変わる
✅ STPはアース処理が必要
✅ 長距離配線ならCat6A以上を選ぶ
あなたの環境に合ったLANコネクタを選んで、快適なネットライフを手に入れましょう。
