
芸人キャノンボールは2016年に2回、2025年に1回。全3作。
「面白かった」で終わらせるのはもったいない。
3作を並べて比べると、番組の進化と、芸人たちの9年間がはっきり見えてくる。
この記事では、歴代シリーズのメンバー・お題・ルート・放送形態を全部並べて比較する。
2025年から入った人も、2016年を知ってる人も、ここで全体像を掴めるように。
参考:Wikipedia 芸人キャノンボール / U-NEXT公式 作品ページ
目次
シリーズ一覧|3作を一気に俯瞰
| 第1弾(2016年1月) | 第2弾(2016年8月) | 第3弾(2025年11月) | |
|---|---|---|---|
| 正式名称 | 芸人キャノンボール2016 | 芸人キャノンボール2016 in Summer | 芸人キャノンボール2025 |
| 放送/配信 | TBS系 地上波 | TBS系 地上波(水トク!) | U-NEXT 独占配信 |
| 尺 | 約174分 | 約174分 | 約206分 |
| 企画・演出 | 藤井健太郎 | 藤井健太郎 | 藤井健太郎 |
| 進行 | 吉田明世(TBS) | 吉田明世(TBS) | 森香澄 |
| スタート地点 | 富士松展望台 | SBS静岡放送本社 | 富士松展望台 |
9年ぶりの第3弾は、スタート地点を第1弾と同じ富士松展望台に戻してきた。
“原点回帰”のメッセージが明確だ。
出演者比較|メンバーの変遷が面白い
第1弾(2016年1月)
| チーム | メンバー |
|---|---|
| ジュニアチーム | 千原ジュニア、ケンドーコバヤシ、小峠英二、レイザーラモンRG |
| ロンブーチーム | 田村淳、田村亮、出川哲朗、ウド鈴木 |
| 有吉チーム | 有吉弘行、カンニング竹山、田中卓志、狩野英孝 |
| おぎやはぎチーム | 小木博明、矢作兼、劇団ひとり、バカリズム |
第2弾(2016年8月)
| チーム | メンバー |
|---|---|
| ジュニアチーム | 千原ジュニア、FUJIWARA(原西・藤本)、宮川大輔、ケンドーコバヤシ |
| ロンブーチーム | 田村淳、田村亮、出川哲朗、田中卓志 |
| 有吉チーム | 有吉弘行、カンニング竹山、劇団ひとり、小峠英二 |
| おぎやはぎチーム | 小木博明、矢作兼、日村勇紀、バカリズム |
第3弾(2025年11月)
| チーム | メンバー |
|---|---|
| ジュニアチーム | 千原ジュニア、くっきー!、後藤輝基、小籔千豊 |
| 淳チーム | 田村淳、FUJIWARA(原西・藤本)、田中卓志 |
| 有吉チーム | 有吉弘行、おぎやはぎ(小木・矢作)、劇団ひとり |
| 川島チーム | 川島明、ノブ、津田篤宏、濱家隆一 |
ここに注目
皆勤賞は4人
千原ジュニア、田村淳、有吉弘行、おぎやはぎ(小木・矢作)。9年間、この番組の”背骨”であり続けた面々だ。
田中卓志は全作出演だが毎回チームが違う。
第1弾は有吉チーム、第2弾はロンブーチーム、第3弾は淳チーム。”流浪のキャノンボーラー”。
第2弾でジュニアチームにいたFUJIWARAが、第3弾では淳チームへ。
フジもんの復活がこのチーム移動で生きてくる。
川島チームは2025年の新設。
2016年のおぎやはぎチームが有吉チームに統合され、代わりに若手MC級が集結した新チームが誕生。世代交代の象徴。
お題&ルート比較|スケールの変化
第1弾(2016年1月)
| CP | 場所 | お題 |
|---|---|---|
| 第1 | 横浜・日本丸メモリアルパーク | とにかくにらめっこが強い人 |
| 第2 | 上野恩賜公園 野外ステージ | とにかく歌が上手い人 |
| 第3 | TBSテレビ本社スタジオ | とにかく辛いものが食える人 |
| 最終 | 富津岬展望台 | とにかく相撲が強い人 |
第2弾(2016年8月)
| CP | 場所 | お題 |
|---|---|---|
| 第1 | SBS静岡放送本社 | とにかくにらめっこが強い人 |
| 第2 | 鵠沼海岸 | とにかく騎馬戦が強い水着の女 |
| 第3 | ヴィーナスフォート | とにかく歌が上手い人 |
| 最終 | 西武プリンスドーム | とにかくホームランが打てる人 |
第3弾(2025年11月)
| CP | 場所 | お題 |
|---|---|---|
| 第1 | よみうりランド | とにかく相撲が強い女性 |
| 第2 | 鵠沼海岸 | とにかく騎馬戦が強い水着女性 |
| 第3 | 恵比寿ガーデンプレイス | とにかく歌が上手い人 |
| 最終 | 茨城・城里テストセンター | とにかく速い車 |
ここに注目
「鵠沼海岸」と「歌が上手い人」は2作連続で登場。
シリーズの定番化が始まっている。
最終ステージのスケールが跳ね上がった。
第1弾は「相撲」、第2弾は「ホームラン」、第3弾は「とにかく速い車」。
人から車へ。借り物の概念が拡張された。配信だからこそ許されたスケール感だろう。
第1弾にあった「TBSスタジオ」のチェックポイントが消えた。
地上波時代はスタジオに戻る構成があったが、2025年はフルロケ。ずっと外。ずっとリアル。
放送形態の変化|地上波→配信で何が変わったか
ここが一番大きい。
第1弾・第2弾はTBS系の地上波特番。約174分。CM込み。テレビの枠組みの中で、編集で”整えられた”面白さ。
第3弾はU-NEXT独占配信。約206分。CMなし。藤井健太郎が取材会で「テレビだったら使えなくなっちゃう」と語った通り、地上波では流せないシーンがそのまま残っている。
具体的に何が変わったか。
尺の自由。
地上波174分→配信206分。30分以上長いが、それは”水増し”じゃない。車内の素のトーク、交渉の空気、移動中の沈黙——そういう”間”がカットされずに残っている。
表現の自由。
騎馬戦のオープニングシーンについて、藤井健太郎は「テレビだったらカットしなければいけなかった」と明言。配信だから成立した”令和ではあり得ない”シーンがある。
時間の本気度。
ロケは丸1日、24時間超。劇団ひとりが「最初の2〜3時間は仕事モード。途中から素のトークになってる」と語った通り、長時間だから出る”素”が番組の核になった。
9年で変わったこと、変わらなかったこと
変わったこと。
田村淳の”女性を集める力”が衰えたと、フジもんが暴露した。結婚、家庭、時代の変化。9年は人を変える。
チーム名も「ロンブーチーム」から「淳チーム」へ。ロンブーの相方・田村亮はもういない。
おぎやはぎが独立チームからの有吉チーム合流。
2016年にはチームリーダーだった2人が、2025年では有吉の下で”隙あらば休む”ポジションに。このゆるさが逆に新鮮。
プラットフォームが地上波からU-NEXTへ。
テレビの制約から解放されたことで、番組の”濃度”が一段上がった。
変わらなかったこと。
ルールの骨格。4チーム、車移動、借り物競争、着順+競技ポイント。9年経ってもフォーマットは同じ。シンプルだから壊れない。
藤井健太郎の手腕。「視聴率や成績がよかったワケではないけれど、なんだか僕らと誰かの心に残った番組」
この感覚で9年後にまた作れる演出家がいること自体が、シリーズ最大の財産。
芸人たちの本気。9年経っても、車に乗ったら全員”あの頃”に戻る。
過去作もU-NEXTで観れる
2025年11月14日から、2016年の第1弾・第2弾もU-NEXTで独占配信中。
これまでDVD化もされておらず、上映イベント以外で観る手段がなかった”伝説の2作”が、ようやく手軽に観られるようになった。
2025年版から入った人は、過去作を観ると
「あ、このメンバーここにいたのか」
「このお題、引き継がれてるのか」
という発見がある。
逆に2016年をリアタイで観ていた人は、9年の時間がもたらした変化にグッとくるはず。
→ U-NEXT『芸人キャノンボール2016』を観る
→ U-NEXT『芸人キャノンボール2025』を観る
出張先で快適に観るならこのへん
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まとめ|9年は、番組も人も変える
2016年の2作は”テレビの黄金期”の空気が詰まってる。
2025年の1作は”配信時代の自由”が全開になってる。
どちらも面白い。でも並べて観ると、面白さの質が違うことに気づく。
芸人たちは9年で立場が変わり、家族ができ、コンビが変わった人もいる。
でも車に乗って「お題」を突きつけられた瞬間、全員あの頃に戻る。
9年は長い。でも”面白いことをやる”という約束は、時間では壊れない。