
2025年12月28日、中山競馬場で行われた第70回有馬記念。 3歳馬ミュージアムマイルの勝利で幕を閉じたグランプリでしたが、馬券妙味という点で最も輝きを放ったのは、間違いなく2着に入ったコスモキュランダでしょう。
11番人気という低評価を覆し、58.0kgの斤量を背負っての激走。 なぜコスモキュランダは穴をあけることができたのか? そして、この走りが示唆する**「次走以降の狙い目」**とは?
今回は、有馬記念のレース分析を通じて、今後の馬券戦略に直結する情報を深掘りします。
1. レース結果と展開の振り返り
まずは結果の整理です。
- 1着: ミュージアムマイル(3歳)
- 2着: コスモキュランダ(古馬・横山武史騎手)
- 3着:ダノンデサイル (自分の軸)
「負けて強し」のレース内容
コスモキュランダはスタート直後から果敢にハナを切り、レースを引っ張る展開となりました。 勝負の分かれ目となったのは、後続が迫る3コーナーから4コーナーにかけての攻防でした。
中山コースを知り尽くした横山武史騎手の絶妙なペース配分により、4コーナーでは後続を突き放すかのように先頭で通過。直線の入り口でも依然としてリードを保ち、観客を沸かせました。
最後は勝ち馬の決め手に屈したものの、3着以下の猛追を凌ぎ切っての2着確保。 特筆すべきは、自らレースを作り、最後まで粘り込んだ上での2着という点です。これはフロック(まぐれ)ではできない芸当です。
2. なぜ11番人気で激走できたのか?3つの勝因
多くのファンが軽視した中で、なぜこれだけのパフォーマンスを発揮できたのか。要因は大きく3つあります。
① 生粋の「中山巧者」であること
中山競馬場は、直線の短さとゴール前の急坂が特徴のトリッキーなコースです。 コスモキュランダは過去の戦績からも中山適性が非常に高く、このコース特有の「長く良い脚を使う(スタミナと持久力)」能力に長けていました。
② 5枠10番からの完璧な立ち回り
有馬記念において、外枠は不利なデータが出ています。 しかし、今回は5枠10番という決して内枠とは言えないポジションから、距離ロスを最小限に抑えつつ、勝負所ではスムーズに立ち回る横山武史騎手の好騎乗が光りました。 コース適性×騎手の判断力が噛み合った結果と言えます。
③ 58kgを苦にしないパワー
斤量58.0kgを背負っての激走は、本馬のパワーアップを証明しています。 タフな馬場や消耗戦になればなるほど強さを発揮するタイプであり、冬の中山の馬場状態も味方しました。
3. 【馬券戦略】次走、ここが狙い目!
さて、ここからが「儲ける」ための重要なポイントです。 今回の激走を受けて、コスモキュランダを今後どう扱うべきでしょうか?
狙い目1:コース替わりでも「急坂」なら買い
「中山専用機」と決めつけるのは早計ですが、やはり**中山・阪神(内回り)**のようなパワーが要るコースでは鉄板級の強さを誇ります。
日経賞(中山2500m)
宝塚記念(阪神2200m)
もしこれらのレースに出走してきた場合、たとえ人気が上がったとしても買い目に入れるべきです。
狙い目2:消耗戦になりそうなメンバー構成
キレ味勝負(瞬発力勝負)になりやすい東京コースなどでは割り引きが必要ですが、先行馬が多くペースが速くなりそうな展開や、雨馬場で時計がかかる状況なら、コースを問わず重い印を打つ価値があります。
まとめ:過小評価こそが最大のチャンス
2025年の有馬記念は、コスモキュランダという馬の「底力」と「適性」を再確認させるレースでした。
加藤士津八厩舎の丁寧な仕上げと、横山武史騎手の大胆な騎乗。 これらが噛み合った時、人気に関わらず激走するポテンシャルを秘めています。
次走以降、オッズ妙味が生まれるタイミングを見逃さず、しっかりと利益に変えていきましょう。
「中山の激走馬は、忘れた頃にまた中山で穴をあける」 この格言を胸に、2026年の競馬も楽しんでいきましょう!